m y z a r d の 要 害 ナ ビ

 

山城の読み解き方

 山城は戦国時代末期から江戸時代初期に廃城となり見捨てられた。それから400年経過し、
土塁は低くなり堀は埋まり、自然や人工の手が原形を崩し、さらに木や草が視界を妨げている

今、私たちが城山に登っても城の防御構造を理解することは難しい。そんな山城を読み解くコツ
は、山城の防御のしくみを理解することが必要である。


要害
種類
写真   説明  代表例
 切岸 元々はなだらかな斜面だった山の表面を削って、鋭角にし簡単には登れないようにする。そして削った分だけ平らな部分が生まれる。そこを郭といい、下から攻めてくる寄せ手に攻撃を加える陣地となる。山城の基本中の基本  
 堀切 城に攻め入るとき、山の尾根伝いに登るのが一番楽である。その尾根道を断ち切って簡単には進めなくする。これも基本中の基本。
☚ 尾根道が途中で切れ込んでしまっている。
 
二重
堀切
上記の堀切と同じであるが、堀切を連続してさらに堅固なものとしている。写真は三重堀切である。  
土橋 玄蕃尾 土で出来た橋、つまり堀の一部を削り残して橋として入口にしている。これでは敵に攻められてしまうように見えるが、城兵はここを渡ってくる寄せ手に集中攻撃をかけることが出来る。また土橋の左右は竪堀として落とすのが一般的  
 竪堀 山の尾根道に堀切を造られると、寄せ手は山の斜面を斜めに登ってくる。これも比較的楽な登り方である。城側は斜面に空堀を掘ることで、横移動する寄せ手を遮断する。また竪堀を登ってくる寄せ手には、土橋と同じように集中攻撃できる。  
 横堀 郭の周囲などによく利用される。近世城郭ではこの堀を水堀としたものが多い。  
 障子堀   横堀の底を障子の桟のように加工している。小田原北条氏の城に多い。これも桟の部分を利用して寄せ手が渡ってくるようにみえるが、これも土橋と同じく寄せ手を集中攻撃できる。また当時の桟はもっと細かった。  
三日
月堀
横堀が三日月のように湾曲させて、中央の空地を馬出として利用することが多い。
甲斐の武田が馬出の防衛用によく使用する。写真は伊那大島城の二重の三日月堀である。
 
 馬出 城の虎口に設け、敵が虎口に攻め入る時、その後ろに設けた馬出から兵を突出させ挟み撃ちにしたりできる。  
土塁 山中城 穴を掘って堀にする。掘った土を積み上げて土塁とする。これも基本中の基本  
 虎口 城にとって敵に攻め入られやすいのは、当然ながら城の虎口(入口)である。そのため様々な工夫がとられる。写真は空堀を穿ち、土橋で接続している。  
横矢
寄せ手は、城に入るには前面の城壁を迂回して虎口に入らなくてはならない。この時、城兵は城壁に登り敵兵の横から矢を射掛けることができる。  
櫓門 櫓門 やはり虎口を守るため、攻め寄せる敵を上から攻撃できる。城の重要拠点に使われることが多い。  
城の防衛拠点として、平らに削平された場所。曲輪と書くこともある。近世城郭では本丸、二の丸、三の丸と呼ぶことが多い。中世城郭では本丸のことを主郭又は本郭、一の郭などともいう。  
帯曲輪 このように細い曲輪を帯曲輪といい、ここも郭を守るために寄せ手と戦闘が行われる。なお主郭の下にある帯曲輪は特別に"腰曲輪"と呼ばれることがある。  
 石垣 関東以北では、石垣の使用例は少ないが、それでも重要拠点の虎口などには使用されることもある。中世では石垣を高く積む技術に乏しく、山城では余り使用されていない。  
 居館 城と居館あるいは砦、城塞、盾などと云われるが、特に基準はない。ただ一般的に単郭の屋敷のようなものは居館あるいは館などと呼ばれる。  
櫓台 郭の端に一段高い場所があり、そこに戦闘用の櫓が建っていた場所を櫓台という。矢倉ともいう。  
天守台 本丸あるいは主郭にあった天守閣が建っていた基礎の石垣。中世の城郭ではあまり見られない。   
 スライド      

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  □ 山城に行く場合の注意点

 城跡は私有地である場合が多いので、見学の際にはモラルを守って迷惑をかけることのないようにして下さい。特に立入禁止等の看板が立っている場合は、それに従いましょう。
猪や鹿などの食害から農作物を守るため、柵が構築されていることがあります。柵の入り口を開けたら必ず閉めて動物が出られないようにしましょう。

 城山に登る際、熊に遭遇したり蛇に噛まれないよう適切に予防しましょう。急な天候の変化、高所からの転落、遭難などにも気を付けて、それなりの装備が必要です。

 車を運転しながら地図を見たりしていると思わぬ事故を引き起こします。事前に入念な準備が必要でしょう。


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